おはらい町「白鷹 三宅商店」
2021年秋、たくさんの観光客でにぎわう、伊勢神宮の内宮のおかげ横丁に向かい、伊勢神宮の御料酒の兵庫県西宮郷の「白鷹」が買えるお店へ。
このお店は、伊勢神宮の御料酒「白鷹(はくたか)」を唯一取り扱うお店です。風格ある店構え、店の前には樽が並んでいます。
白鷹は兵庫県西宮で造られたお酒で、立ち飲みで飲んでいくこともできます。お神酒代わりに一杯飲んでいく参拝客が多いです。
お酒が飲めない方は生姜をお好みで入れていただく甘酒もおすすめです。
※立ち飲みコーナーはコロナ渦で制限の可能性があります。
なぜ兵庫西宮郷のお酒が、伊勢神宮の御料酒なのか?
白鷹によると、伊勢神宮に清酒を献納し始めたのは1924年(大正13年)からだそうです。
兵庫県三木市吉川町の契約農家が作った最高級の山田錦に、酒造りに最適な「宮水」で仕込んだ清酒だが、製法は社外秘。
同社社長と醸造責任者しか試飲できないといわれています。(毎年2月にできる新酒の中で、一番よいものを提供)されているそうです。
一升瓶約60本に専用ラベルを貼り付けて、年間で数回に分けて車で運ばれています。
1995年の阪神・淡路大震災では被災しながらも、提供を絶やさなかったそうです。
しかし、なぜ、直線距離で約130キロ離れた西宮の酒が選ばれたのか!?
結論、根拠となる資料は残っておらず、はっきりとは分かっていないのです。
ただ、兵庫県西宮市大社町の広田神社が関係する説が有力とされています。
広田神社によると、伊勢神宮で禰宜を務めた中田正朔さんが明治時代、宮司として広田神社で在職し、その際に白鷹を愛飲したといわれています。
中田氏は神職を辞して三重に戻った後、酒屋を営み、三重県内の白鷹の取り扱いを一手に引き受けるようになったそうです。
現在の広田神社の西井璋宮司は「中田さんが『伊勢神宮のお酒は白鷹に』と推薦してくれたのではないか。神宮前に店があったので、神宮の神職の人も飲んで気に入ったのかもしれません。」と推測されています。