和歌山県 高野山 別格本山 浪切不動尊へお参りしました!
高野山の別格本山南院には弘法大師・空海が自ら彫ったと言い伝えられている浪切不動明王がご本尊として祀られています。
ご開帳は年1回のみ6月28日にしか拝観することができないので、毎年、その日になると日本中から参拝に来る人が絶えません。
宿坊にもなっている南院。新緑も美しく、非常に心が晴れ晴れする参拝でした!
天井画の龍もすさまじい迫力です!
寺院紹介
高野山別格本山 南院(なんいん)
通称、浪切不動、南院とも呼ばれております。
所在地
和歌山県伊都郡高野町高野山680 ※高野山へ行く道は蛇行した山道が続きます。くれぐれも事故お気を付けくださいませ。
宗派
高野山真言宗
開山
弘法大師空海。本尊は弘法大師御自作。
創建
弘仁年間(810〜824)
浪切不動明王像について
浪切不動尊と呼ばれ、秘仏です。御開帳は毎年6月28日のみです。木造(赤栴檀(しゃくせんだん)の霊木)の立像。
弘法大師・空海自作の浪切不動明王像が祀られています。
不動明王像は全国各地にありますが、ここ高野山の南院にご本尊として祀られている不動明王は、弘法大師が自らの手で彫ったとされる浪切不動明王像です。
なぜ、この不動明王像に浪切という2文字が付けられたかと言うと、弘法大師がまだ空海と名乗っていた頃に話が遡ります。
浪切不動明王像の言い伝え
空海が遣唐使と一緒に今の中国、唐まで仏教の勉強に行ったことは歴史の中で習ったかと思いますが、
浪切の2文字が付けられたのは、その唐から日本へと帰る途中に起きた恐ろしい出来事から救われたことに由来しています。
空海が乗っていた唐からの帰国船は、途中でもの凄い嵐に見舞われ、今にも船が沈没しそうになります。
そこで空海は嵐を静めようと、唐にいるときに師事していた恵果和尚から授かった霊木に不動明王を彫り、船首に掲げました。
すると、空海が彫った不動明王から炎が吹き出し、手に持っていた剣が荒れ狂う海を切り開き、空海たちが乗った船は無事に帰国することができたのです!
嵐の海を切り開いたことから、いつしかこの不動明王には浪切の2文字が付けられ、
浪切不動明王となり山王院に置かれていたそうですが、平安時代の南院住職維範大徳の時に移されて南院のご本尊として祀られるようになったようです。
寺院の詠歌も下記の様に言い伝えられています。
詠歌
ありがたや 生死苦海(しょうじくかい)の 浪風(なみかぜ)を 切りはらいたまふ 智慧(ちえ)の御剣(みつるぎ)
下の写真は福智院の宿坊です。沢山の宿坊が高野山にはあります。